コラムCOLUMN
<見えない矯正インビザライン>
こんにちは、田町スクエア歯科・矯正歯科の中川です。
本日は当院で扱っているインビザラインについてお話をさせて頂きます。
インビザラインとは米国アライン・テクノロジー社が開発した透明なマウスピースを利用した歯列矯正装置で、現在までに全世界で1400万人がインビザラインを使用して歯列矯正をしています。
実は私もその中の一人で、約2年をかけて自分自身の歯並びを矯正しました。
実際に使用した経験を元にインビザライン矯正の利点、欠点をお話させていただきたいと思います。
まずは矯正検査時にiTero element 5Dという口腔内スキャナーを用いて矯正前の歯並びをスキャンします。
同時にセファロというレントゲンを撮影し、顔面に対しての歯のポジションや、顎の骨の大きさや、位置を調べていきます。
さらにCTを撮影し、口腔内スキャナーで取ったデータと組み合わせることで歯と顎の骨の位置関係を加味した上で、最終的にどのように歯を動かして、どのような歯並びになるのかを3Dシュミレーションすることが可能になります。
このシュミレーションを元にマウスピースを作成します。
歯の位置を目標の位置に対して、最大0.25㎜ずらして作成されたマウスピースを1週間おきに交換することで、すこしづつ歯を動かしていきます。
従来のワイヤー矯正がワイヤーの力で歯を動かしていくのに対して、マウスピース矯正ではマウスピースのたわむ力を利用して歯を動かすため、仕組み自体が全く別物です。
マウスピース矯正の利点を最初にお話していきます。
・透明で目立ちにくく人に気づかれにくい
インビザラインで使用するマウスピースはアライナーと呼ばれ、透明で薄く人に気づかれることはほぼありません。
私自身も矯正期間中の2年間で気づかれたことは1回あるかないかです。
昨今マスクをやっと外せるようになってまいりましたので、矯正を人に知られたくない方にお勧めです。
・取り外しができる
ワイヤー矯正はご自身で取り外しが出来ないため、矯正期間の間は日頃のブラッシングが難しくなります。矯正は年単位で期間がかかるため、その間にむし歯になってしまうリスクがあります。
マウスピースは取り外しが出来るため今まで通りに歯ブラシもフロスも通すことができ、清掃性がとても良いです。
また、お食事の制限もありません。
マウスピースをつけた状態でお食事は出来ませんが、飲み物でしたら私は無糖の物は飲んでました。(あまりおすすめできることではありません)
・来院の回数を少なくできる。
ワイヤー矯正では1か月に一回ワイヤーの交換で病院に来院して頂きますが、マウスピース矯正では2か月に1回ほどの来院で大丈夫です。
・痛みが少ない
マウスピース矯正ではすべての歯にかかる矯正力が一定で大きすぎる力を加えることがないため比較的痛みを生じることが少ないです。
私自身は痛いと感じたことはありません。逆に言うと痛みが強いということは問題があるという判断基準になります。
・3Dシュミレーションにより最終的な仕上がりを確認した上で矯正を開始できる。
個人的に一番の利点だと思います。
どのような歯並びになるかを確認したうえで安心して矯正を始める事が出来ます。
逆にシュミレーション上で、思うような歯並びの改善が見られない場合はやめていただくことも出来ます。
マウスピース矯正の利点は多くありますが欠点もあります。
・取り外しができてしまう。
マウスピースは歯につけている間しか歯を動かす力が加わりません。
そのためしっかり使用時間を守って頂く必要があります。
一日の使用時間の目標は20~22時間です。大きく下回ってしまうと歯の動きが悪くなったり、最悪痛みが生じる可能性があります。
取り外せることは利点でもあり欠点でもあるため、ご本人のやる気とご協力が不可欠です。
なまけ癖があったり、めんどくさがりの方はワイヤー矯正の方が良いかもしれません。
またマウスピース矯正が苦手な歯の動きもあります。歯のねじれを改善させたり、根っこを中心に回転させるような動きはマウスピースでは時間がかかるため、事前に説明し一時的にワイヤーを併用する場合があります。
このようにマウスピース矯正には利点も多くありますが、欠点もあります。
当院では、ワイヤー矯正が得意な動きはワイヤーで。マウスピースが得意な動きはマウスピースで行い、それぞれの利点を利用した矯正を行っています。
私自身もマウスピース矯正経験者なので、矯正相談や治療説明の際は、自身の体験も踏まえてご説明させて頂きます。
無料矯正相談を行っていますのでお気軽にご相談ください。