コラムCOLUMN
<歯を抜いた後の治療法について>
こんにちは、田町スクエア歯科・矯正歯科の中川です。
今回は前回お話させて頂いた歯を抜いた後の治療方法についてお話させて頂きます。
歯を抜いた後に行う治療方法として大きく5つの選択肢があります。
1)取り外しの入れ歯
2)Br
3)インプラント
4)歯の移植
5)何もしない。
これらの選択肢のメリット、デメリットについてお話させて頂きたいと思います。
<入れ歯について>
取り外し式の部分入れ歯になります。
後述するBrやインプラント、移植に比べるとお隣の歯を大きく削ったり、外科的な処置が不要となりますので比較的簡便に作成することが可能です。
デメリットとしますと、噛む力が天然の歯に対して約30%程になってしまいます。
また入れ歯自体のサイズ感が大きいので違和感が強く、食事の度に取り外してのお掃除が必要となりますので煩わしさがあります。
入れ歯を安定させるために手前の歯や、奥の歯に金属製のバネがかかることがありますので審美的な問題が生じることもあります。
<Brについて>
無くなってしまった歯の両隣の歯を削り、橋渡しのように連結した補綴物をセットします。
入れ歯と違い、固定式の物ですので、外してお掃除をする必要もなく、違和感も少ない物になります。
欠点としましては、両隣の歯を大きく削る必要があり、数本分の噛む力を両隣の歯が支える必要があり、負担が増えてしまいます。
またダミーの歯の下に汚れが付きやすく、お掃除を定期的に行う必要もあります。
<移植について>
抜歯する歯とサイズが近い親知らずが残存している場合、移植歯として利用できる可能性があります。
利点としてはご自身の不要な親知らずを歯として利用することができるということです。
欠点としては、成功率は年齢が若い方ほど高く、100%ではないということ。
また一度定着してもご自身の歯ほどは長く持たないことが多いです。
移植後は歯の中の治療が必要となり、複数回にわたって来院して頂く必要があります。
<インプラントについて>
インプラントは人工の根っこを骨の中に埋入し、もう一度人工の歯をつくる方法です。
噛む力を隣の歯に負担させることもなく、噛む力も天然の歯と遜色ありません。
仕上がりとしても一番天然の歯に近いです。
欠点としては、歯を抜く程度の外科的な処置が必要となり、他の治療に比べ、歯に相当する部分が入るまでに約3~8ヵ月ほど期間がかかります。
また保険外治療となりますので費用もかかってしまいます。
インプラントは虫歯にはなりませんが、歯周病にはなりますので定期的なメンテナンスが必要となります。
<何も入れない>
上顎の一番奥の歯など、無くなってしまってもかみ合わせに悪影響がない歯は、抜歯後に何も入れないという選択肢はあると思います。
他の歯の場合は、そのままにしておくと両隣の歯が倒れこんできたり、噛みあっている歯が伸びてきてしまうなど、かみ合わせに悪影響を及ぼす可能性があります。
一度そのような状態になってしまうと、いざ治療を開始しようとすると矯正や、歯の神経を取る処置など、より複雑な治療が必要となる場合があります。
当院では5つの選択肢の中から、メリットやデメリットをしっかりご説明し、患者さまと十分に話し合った上で、最適な治療プランを提供することを心がけています。
歯を失ってしまいお困りの方は、田町スクエア歯科・矯正歯科までお気軽にご相談ください。