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幼児の摂食嚥下
こんにちは、田町スクエア歯科・矯正歯科スタッフです。
食べ物を口の中に取り込むことを(摂食)、食べたものを飲み込むことを(嚥下)といいます。
あわせて「摂食嚥下」といいます。
意識しなくても日常的に行っていることですね。
では、いつからできるようになったか覚えていらっしゃいますか?
赤ちゃんが生まれたときからミルクが飲めるのは、(哺乳反射)という生まれながらに備わっている機能があるためです。
ミルクを飲んで胃に送ること、生後すぐから摂食嚥下の機能は生育環境や食環境を通して新たな機能を覚えながら発達していきます。
※捕食機能獲得期(生後5~6か月ごろ)
食べ物を上下口唇で口の中に取り込む動きを捕食といいます。
母乳、哺乳瓶などを口を開けて摂取し、口を閉じることによって飲み込み栄養を摂取することがこの頃から始まります。
※押しつぶし機能獲得期(7~8か月ごろ)
かたちのある食べ物を口、舌の動きによってかたちを変えることができるようになります。食べ物がつぶれる感覚を覚えます。
口唇が左右同時に伸縮できるようになり、舌の上下運動ができるようになります。
※すりつぶし機能獲得期(9~11か月ごろ)
舌と上あごを使って食べ物を押しつぶす機能は、同時に押しつぶせないかどうかも判別できるようになります。
口唇は左右片方ずつ動かせるようになり、舌も左右に動かせるようになります。
頬、顎も使えるようになり、奥歯が生えて繊維などが噛み切れるようになる準備を始めていきます。
※手と口の協調へ(1才前後)
手づかみ食べを経て、スプーンを使うことを覚えます。
この頃は手でつかんだものをなんでもお口に運べるようになるため誤嚥にも注意が必要です。
食べ物を運ぶ位置や一口の量を覚えます。
口の機能と手を動かす運動機能が協調することでできるようになります。
こうして離乳が完了します。
とはいえ、大人と同じものが食べられるわけではありません。
食事を取るということは、生命を維持するために大切な行動です。
食べることに興味を持てない、食べることが嫌になってしまうことで成長の妨げになってしまうこともあります。
ミルクからスタートして、わずか1年のあいだに固形物を飲み込む機能を獲得します。